「先生手を出して。」
授業の終わりにとってもシャイなPくんが話しかけてきました。
「?・・・こう?」
・・・ギュ(握手)
「ありがとうございました。」
えーーーびっくり!@@
実は・・・この日の授業中にこんな出来事がありました。
勉強に苦手意識があり、習ったことも忘れてしまうことが多いPくん(仮名)。
でも本当は頑張り屋さん。
いくら間違えても嫌がることなく質問したり再チャレンジしたり、漢字も何度でも弱音を吐かずに間違い練習をしてくれます。
その日も、
「先生、ここが分かりません。」
「うん、ヒントだけな。割合は〜倍で考えるんやったやろ?じゃあこれはどうなるかな?」
「あ、そうやった。分かりました!すみません。」
「・・・Pくん、なんで謝ったの?何にも悪いことしてへんで。いつも頑張ってるのに謝る必要なんて一つもないねんで。どこでも堂々としてていいねんで。むしろ感謝やわ。Pくんはめっちゃえらいで!」
「ありがとうございます!」
どうしてPくんはいつも謝る癖がついてしまったのでしょう?
もしかしたらですが、周りの大人に「何故この子は何度言ってもこれくらいのことを忘れてしまうのか」という顔をいつもされているのでしょうか?
だとしたら、そんな風に見て(思って)一体何のメリットがあるのでしょうか?
ふとそんなことを考えてしまいました。
そんなPくんから握手をしてくれるなんて!
目頭が少しが熱くなりました。
「ほめる」教育もよいと思いますが、
上からだけではなく、
生徒への「感謝の心」を忘れたくないですね。
頑張る姿を見せてくれてありがとう。
毎日成長する姿を見せてくれてありがとう。
きっと言葉ではなくても、そういう「感謝」の気持ちを持っているだけで、「ほめる」よりも効果は高い気がします。
「教育の秘訣は、生徒を尊敬すること。」
エマーソン
大好きな言葉です。
また有名ですが、
「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」
「話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば 人は育たず」
「やっている 姿を感謝で 見守って 信頼せねば 人は実らず」
山本五十六
この日のことも私はきっとずっと忘れないと思います。
感謝です。