夏期講習明け模試の結果が帰ってきました。
約83%の人が上がり、約17%の人が下がりました。
日本中の中学生が頑張っているとは言え、
塾としては数値的にはすごく良いとは言えない結果です。
もちろん100%を目指していますが、最低90%はキープしたかったです。
反省会をして次に活かします。
生徒さん一人ひとりを見ますと、
勝ち負けではありませんが、
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」/松浦静山
負けた原因ははっきりしています。
下がった人は最低限の塾の学習ルールをちゃんと守れなかった人たちでした。
ただルールを完全には守らなくてもそこそこ上がった人も沢山います。
「勝ちに不思議の勝ちあり」です。
果たしてこれはラッキーかアンラッキーかよく考えて、決していい気にはならないように注意が必要です。
しかし、ルールを完全ではないにせよ、守ろうと努力し出した人たちが色んな面で結果を出し始めてくれたことは、素直に嬉しいことだと思います。
いつもルールを守り、さらにはアドバイスまでしっかり取り入れて、工夫し、
「いいね。その調子で。」と私から声をかけられていた人は軒並みすごく上がっていました。
偏差値が5~10以上上がった人も沢山。
これは孫子の兵法で言えば、
「勝つものは闘う前に勝っている(勝つ状況が出来上がっている)。勝つべくして勝った。」
というところでしょうね。
周囲の結果も見比べ、普段の行動と照らし合わせて見ればとても分かりやすい結果に皆さん思うところがあったようです。
さて、結果返却の個人面談で全員に話したことがあります。
それは中学の勉強は実はすごくやり易いということです。
みなさん高校に入ってから気づくのです。
高校の学習量、難易度に比べたら「あんなに少なくて理解しやすいもの」を僕(私)はなぜしっかり出来なかったんだろう?取り組まなかったんだろう?
本気でやっていたら普通にワンランク、ツーランク上の高校に入れたのに…後悔先に立たずですね。
そして勉強し易いということは、
スムーズに学習の本質に気づく訓練をしてくれているわけです。
素晴らしい準備運動。
また、やれば(ほぼ)やっただけの結果がちゃんと出ます。
達成感があるので、次へのやる気が生まれます。
これは大人になるにつれそう上手くはいきません。
であるからこそ今しっかりそれを体感してほしい。
栗拾いに例えると、とても歩きやすい林のあちこちに栗がいっぱいいっぱい落ちているような感じでしょうか。拾ったもの勝ち。
特に中3の1学期くらいまではそんな感じです。
ほとんどが少し頑張れば必ず理解できる勉強ばかりです。
勉強というよりも本気でしっかり頑張り切れるかの方が重要かもしれません。
先日読んだ本が素晴らしかったです。
「日日之好日~お茶が教えてくれた15のしあわせ」森下典子
10月には映画化され、樹木希林さんと黒木華さんが主演で出演されています。あと多部未華子さんも。
好きな女優さんばかり^^
予告編ムービー
http://www.nichinichimovie.jp/
その中で、
お茶の先生は生徒の「私」にいちいち細かいことを質問しないように言います。
先生は何事もそうすることの意味は教えてくれません。
不器用な「私」は なぜ教えてくれないの? の連続。
しかし、沢山の稽古と、季節を過ごすことで、知らず知らずのうちに多くのことを感じ、気付いていきます。
「お茶はまず形から。
形を作って、
それから心を入れるの。」
「頭で考えないで、
自分の手を信じなさい。」
先生は自分で感じ取ることをさせていたのです。
そして、長い長い年月が過ぎ、
私が「茶事」に参加した日、全てのことがつながります。
ここはネタバレになるので書きませんが、
一番鳥肌の立ったところです。
勉強でも何でも目の前の意味ばかり追っていてはいけません。
たかだた15歳前後の君たちに物事の意味や、
ましてや世の中の仕組みなんて理解できるわけもなく、
とは言え、時にはどうしようもなく悩んだり、
でもそれが素晴らしいことなのです。
随分後になって、ああなぜ大人が勉強勉強と言うのか分からなかったけど、葛藤もしたけれど、しっかり頑張っていてよかったという日が必ず来ます。
だって一生懸命勉強を頑張ってよくなかったという大人は一人もいないでしょ?
なぜかって?
それは教えられません。
中学生のあなたが自分でその意味、自分なりの答えを見つけることこそが大事な勉強だからです。
な~んてことを言ったりするのは今この本の影響を受けているからです(笑)
いつもと言ってることが違うー!と生徒に怒られそうです。
でも本当に読んでよかったです。
この本はまた何度も何度も読み返すと思います。
あれ?模試の結果の話がいつのまにやら^^;
ま、とにかく自分を信じましょ^^
悪いようにはなりませんから^^
おわり。