中学生になると、「ちょっとしたことでイライラしている」「ゲームやスマホをダラダラやめられない」「急に反抗的になった」……そんなお子様の姿に戸惑うことはありませんか?
実はこれ、心が弱いからでも、性格が悪くなったからでもありません。すべては「脳が大人になるための大工事中」だから起こっている、ごく自然な現象なのです。
今回は、中学生にもわかる「年齢ごとの脳の発達段階」と、この時期に本当に必要な学習の取り組み方についてお話しします。
脳の発達は「後ろから前へ」進む
私たちの脳は、すべての場所が一度に大きくなるわけではありません。脳の発達には「後ろから前へ」という明確な順番があります。
- 【0〜3歳】生きるための脳(脳幹など)
寝る、食べる、泣くなど、命を維持するための基本機能が作られます。 - 【3〜10歳】学ぶための脳(頭頂葉・側頭葉など)
言葉を覚えたり、運動の技術を身につけたりする力が急成長します。 - 【10代〜20代前半】大人になるための脳(前頭前野)
感情をコントロールしたり、論理的に計画を立てたりする「人間らしさ」の司令塔が作られます。中学生はまさに今、ここの発達の真っ最中です。
中学生の脳は「ハイパワーなエンジン」と「自転車のブレーキ」
中学生の時期に感情がコントロールできなくなるのは、脳の中でアンバランスな成長が起きているためです。
恐怖や興奮、イライラといった「感情のエンジン」となる部分は、中学生の段階で一気に大人並みにフルパワー化します。 一方で、「今は我慢しよう」「冷静になろう」と「感情のブレーキ」をかける前側の脳(前頭前野)は、なんと20代前半まで時間をかけてゆっくりと完成していきます。
つまり、中学生の脳は「フェラーリ並みの超強力なエンジンが積んであるのに、ブレーキはまだ自転車用」という状態なのです。スピードが出すぎてコントロールが難しくなるのは、脳の構造上、ある意味で当たり前のことと言えます。
最高の「大人の脳」を育てるための学習法
脳には「よく使う神経の回路は太くなり、使わない回路は消えていく」という仕組みがあります。中学生の今の時期に、どのように頭を使い、どんな経験をするかが、将来の脳のパフォーマンスを決定づけます。
脳の回路を太くし、確かな学力を築くためには、日々の学習への向き合い方が非常に重要です。
たとえば、学校や塾でただ「授業を聞くこと」や「人に教えてもらうこと」は、あくまで知識を入れるだけの「インプット」に過ぎません。それだけでは、脳のネットワークは強固になりません。
大切なのは、むやみに「量と回数」をこなすだけの作業的な勉強から脱却することです。学習内容を本当に脳に定着させ、使える知識へと引き上げるためには、「質と完全習得に必要な量」に強くこだわる必要があります。
インプットした知識を、自分で考え、自分の言葉や文字でアウトプットし、「完全にわかる」まで質の高い反復を行う。この過程こそが、発達途中の脳に最高の刺激を与え、自ら思考し解決できる「大人の脳」を育てていくのです。
もちろん学習塾FRONTの指導の仕組みは2000年の開業以来それらの点にこだわってアップデートし続けています。
おわりに
「なぜこんなにイライラするんだろう?」と、一番戸惑っているのは生徒さん自身かもしれません。「今は脳が大工事中なんだな」と知っておくだけでも、保護者様もご本人も、少しだけ心に余裕が持てるのではないでしょうか。
質の高い学習と、十分な睡眠。この2つを特に大切にしながら、劇的に成長していくこの時期を一緒にサポートしていきましょう!