元号「令和」に決まりましたね。少し思ったことを。「令」は象形の会意文字でもともとは、「人がひざまずいて、神意を聞く」ことを意味するそうです。ここから「尊い」「敬うべき」「めでたい」「美しい」とも派生して使われるようになったのでしょうね。昭和・平成と良いことばかりではなかった時代。人間中心主義や、合理主義に偏りすぎ、自然や文化など簡単には人間の掌握できないことに対する尊敬が軽んじられていたのではないでしょうか。この度の改元の発表は多くの日本人が強い関心を寄せました。無意識であるとしても、どこか時代の変化や閉塞感からの脱却を望んでいる人が多かったからではないでしょうか。今一度、万葉の古の人心に思いを馳せ、たとえ手の届かぬものごとをも、広く深く豊かな目と心で観察し、愛しみ、畏れ、敬い、共生し、何でも簡単に手に入る(思い通りにならないと腹が立つ)といったインスタントな考えを改め、反省しなければいけないと思いました。そうでなければ文化は育ちません。文化がなければ人も育ちません。合理的なもの、新しいことばかりを追いかけていては、経済戦争には勝てるのかも知れませんが、心が育ちません。片手落ちどころでは済まされない大失敗になると思います。子どもたちはなおさらです。文化的に豊かな土壌・基盤あって豊かな人間が育つと思います。自塾を含め学習塾の在り方も反省すべき点は多いはずです。自戒とともに少しずつでも丁寧に向き合っていきたいと思います。そうしてやっと豊かな心を持った人と人との間に「和」が成立してくるのではないかと思います。「令和」はそういったっことを気づかせてくれるとても厳かで美しい元号だと思いました。
「令和」に決まりましたね
