教える努力と教わる努力

5年ほど前の話です。

 


授業体験の面談でお母様にこう聞かれたことがあります。

「塾の説明は簡単でいいですからズバリここの塾に入れば学校の点数は上がりますか?高い塾に行って成績が上がらず痛い目見てるのでもう二度と痛い目にあいたくないんです。上がらなかったらお金が勿体ないのでこの場でハッキリ聞かせていただけますか?」

 

 

私のお返事

「例えばお母様がお料理を作られる時に、具材さえ用意して好みを言えば自動で満足のいくとても美味しい料理が出来上がる調理マシンがあったとしたら欲しいですよね?でもそんな都合のよい調理マシンがあるでしょうか?

 

同様にまだ習い始めてもいないお子様の成績がご期待に応えるだけ必ず上がるかと言われればそれは正直なところ始めてみなくては分かりません。

 

先ほどのお話に例えれば、塾は調理学校です。色々なことに役立つ調理道具類の使い方、色々な食材の本来の味をよく知っていただき、そして実際に生徒さんに作っていただく中で作り方の意味、姿勢、心構えなどのアドバイスをして、派手ではなく、クセのある味付けもせず、味のためならとても面倒なことも丁寧に真剣にしていただき、ずっと役に立つ料理の知識と作り方の本質を身につけていただきます。本質が身につかなければそれは応用が効かない偽物だと思うからです。

 

つまりどんなお子さんでも必ず双方の相当の努力が必要ということです。

 

「教える努力」と「教わる努力」です。

 

しかし経験上、お子さんに積極的に学ぼうという姿勢さえあれば、ほぼ間違いなく成績、いえ、それよりも学力が上がります。

 

毎週のように沢山入っている学習塾のチラシはまるでその塾さんが万能調理マシンであるかのように謳っています。 しかしそれはそれだけの自信がありますという意味であって、正直に言えば決してどんなお子さんにとっても万能完璧というものはないはずです。

 

実際に成績が上がらずに大手の塾さんをやめて来られたのですよね?

 

ですからちょっと落ち着きましょう。

 

これから沢山の学びの機会に出会い、出来ることならばなるべく楽しく、一瞬一瞬一緒に努力していくことこそが一期一会とても貴重な経験であり、生きていく力になるのではないでしょうか。」

 

とお答えしました。